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五六 イエズスは盲人の目を開かれた
イエズスさまが最後にエルサレムへ行かれる道で、エリコという町をお通りになりましたが、いつものように多勢の人がついてきました。
町外れの道ばたで、ひとりの目の見えないこじきがすわっていましたが、多勢の人々の足音を聞いて、「どうしたのですか?」と尋ねました。そして、「ナザレトのイエズスさまがお通りになるのだ」という返事を聞くと、急に大声をあげて、「ダビデの子イエズスさま、どうぞ私を哀れんでください」と叫び始めました。イエズスさまの先を歩いていた人々は、「黙りなさい。静かにしなさい」とたしなめましたが、ますます声を大きくして、「ダビデの子、イエズスさま。私を哀れんでください」と叫び続けるのでした。
これを聞いたイエズスさまは、その目の見えない人をご自分の前へつれて来させ、「どうしてほしいのか?」とお尋ねになりました。目の見えない人は、「どうぞ、見えるようにしてください」と願いました。そこでイエズスさまが、「見えるようになれ」とおっしゃると、たちまちその閉じていた目が開かれて、はっきり見えるようになりました。こじきは大喜びで神さまに感謝し、それからすぐイエズスさまについて行きました。
一 苦しいことや辛いことに会ったときは、この盲人のこじきのように、「イエズスさま、どうぞ私を哀れんでください」と祈りましょう。